iPhone6/6 Plusの下取りキャンペーンが総務省主催の会合で質問攻めに! - iPhone Mania

下取り SIMロック 解除
総務省のICTサービス安心・安全研究会は25日、第4回会合を開催しました。
 
会合には、国内携帯主要3キャリアも同席し、iPhone6/6 Plusの発売以降繰り広げられている、各キャリア間での下取り合戦に関する話題や、クーリングオフ制度に関する議論が飛び交ったようです。

端末の下取りは単なる値引き?

今回の会合における争点の一つは、iPhone6/6 Plus購入の際の端末下取りについてです。昨年のiPhone5s発売時ほ_5dd89214d5f6aどの高額キャッシュバック(現金還元)は今回あまり見当たらないものの、旧機種の端末の下取り価格を巡っては、iPhone6/6 Plusの発売直後、キャリア間で火花が散らされていました。
 
今年になってから総務省は、各キャリアが実施していた高額キャッシュバックに関して苦言を呈しましたが、下取りキャンペーンの実施はそれに対する逃げ道と考えられても仕方のない格好です。
 
これに対し、各キャリアはそれぞれの意見を展開しましたが、競争上かつ自社の利益を害さない範囲内で実施しているという論調は一致しました。

クーリングオフ制度に関する話し合いも

本会合では、携帯キャリアの契約に関するクーリングオフ制度も、議題にのぼりました。
 
前回18日に実施された同会合では、端末を除外したクーリングオフ制度を導入する結論が下されていました。しかし先の下取りキャンペーンが、自社の利益を害さない中で実施出来るのであれば、クーリングオフに際しても同様に、顧客の端末を下取る(買い取る)ことが可能ではないのかという疑念があったようです。
 
これに対し、NTTドコモの阿佐美経営企画部長は「代理店は端末を卸価格で購入している。返品された端末は開封されれば即中古となり、市場価格はがくんと落ちる。これを中古市場で売却しても、ビジネスとしては成り立たない」とかわしました。

結論はやはりSIMロックの解除

これらの議論に対し、会合の議長を務める明治大学法学部の新美教授は、「iPhone6の下取りキャンペーンが加熱する理由は、端末が返品されてしまうことに起因する。SIMロック解除を推進すれば、(仮にキャリア契約をクーリングオフしても)利用者は端末を返品せず、(SIMカードを入れ替えて)端末を使い続けるだろう。やはり携帯各社にはSIMロック解除を強く押し進めてほしい」としました。
 
今回の会合では、適正な競争、ユーザーが快適に携帯を使い続けて行くにはSIMロック解除が必要である、という結論に傾いたようです。本会合を取りまとめる、総務省のICTサービス安心・安全研究会は、すでに決定しているSIMロック解除を推進する方針について、別途総務省で議論が進む2020-ICT基盤政策特別部会 基本政策委員会へ報告するとしています。
 
 
参照元:日刊工業新聞
執 筆:クロス