【自腹レポート】iPhone 5sのケース選びで大失敗。ケース選びは慎重に。 - iPhone Mania

ケース装着状態のiPhone 5s
iPhone 5sの通信速度に、デザイン重視で軽率に選んだiPhoneケースが重大な悪影響を及ぼす場合があります。筆者の実体験をご紹介します。

格好いいケースを見つけてゴキゲン

家電量販店で見つけたのは、iBuffaloの「カーボンファイバーケース」でした。パッケージの説明文によると、「レーシングカーの車体にも使われる、軽くて耐久性に優れたカーボンファイバーを、ポリカーボネート樹脂でコーティングしたハードケース」とのこと。1,780円というお手頃価格とパソコン周辺機器の大手ブランドという安心感にも背中を押され、クルマ好きの筆者はキャッチコピーに惹かれて購入し、ゴキゲンでした。

あれ?Wi-Fiにつながらない?

筆者の自宅では、リビング_5dd89214d5f6aのテレビ下にWi-Fiルーターを設置しています。狭い家ですから、すぐ隣の寝室でも電波強度はMAXが当たり前でした。しかし、iPhone 5sにしてから、寝室で画面を見ると、Wi-Fiの電波をキャッチしていなかったり、アンテナマークが1つ~2つを行ったり来たり、という状態になっていました。買い替える前のiPhone3GSではありえなかった現象だけに、「これが初期不良ってやつか?人柱になってしまったのか?」と焦りがつのりました。

速度測定して比較してみると

実際、どの程度遅くなっているのだろうと考えて、スピード計測アプリ「RBB TODAY SPEEDTEST」で測定してみました。なお、計測前には毎回、すべてのアプリを終了したうえでiPhone 5sを再起動しています。
ケース装着での測定結果
ルーター前:下り35.62 Mbps / 上り32.85Mbps
● 寝室:下り0.54Mbps / 上り0.08Mbps
 
目を疑うような結果が出ました。
ルーターからわずか7~8mしか離れていないのに、寝室で速度が落ちすぎです。

ケースを外して計測してみた

ふと、「ケースが悪いのでは?」という疑念が頭に浮かび、ケースを取り外してみました。すると、それまでアンテナマークがチカチカと不安定だったのに、バッチリMAXまで伸びるではないですか。
 
ケースを外した状態で再度、測定してみます。
ケース無しでの測定結果
ルーター前:下り40.84Mbps /上り40.73Mbps
● 寝室:下り40.05Mbps / 上り39.31Mbps
 
ケースを取り外しただけで、寝室での速度が劇的に改善しました。
何度か、ケースの脱着を繰り返してみましたが、明らかにケースを付けている状態でWi-Fiの感度が悪化し、通信速度も落ちていました。

検証の結果

Amazonでこの商品の口コミを調べてみたところ、「装着したら電波を拾わなくなる」「通信に相当な悪影響を及ぼします」と、さんざんな評価でした。レビューの中で「炭素繊維は電波を遮断します」とあったので気になって調べてみると、カーボンファイバー素材は金属類と同様に、電波を遮る性質があるそうです。
 
電波感度への影響に配慮された製品では、アンテナに影響が出ないようデザインされているものもあるようですが、私が購入したケースは電波感度への影響大、でした。
 
iPhone5sを分解した画像で部品の配置を見ることができますが、iPhone 5sWi-Fiアンテナは、本体の上部(背面がガラスに切り替わっている部分)に配置されているようです。このため、背面と側面が電波を遮る素材のケースで覆われてしまうと、感度が著しく悪化するのです。

iPhone 5sケース選びはここに注意!

金属やカーボンファイバーには、電波を遮る性質があります。よく考えられた製品では、アンテナ部分に別素材を使うなどして、通信に影響が出ないよう配慮していることが記載されていますので、気を付けてみると良いでしょう。大手メーカーの商品だからと言って、私のようによく考えずに飛びつくのは考え物です。
 
安心感という意味では、アップル純正品も一案ですが、デザインのバリエーションが少なく、価格も少々高めです。筆者が見て回ったところ、iPhoneの取扱いで実績豊富なソフトバンクが展開している「Softbank SELECTION」がデザインや素材のバリエーションも豊富ですし、オンラインで購入することも可能なので、気に入ったデザインを確実に入手出来そうです。
 
正しいケースで大切なiPhoneを保護しつつ、楽しいiPhoneライフをお過ごしください。
 
 
執 筆:hato