Apple Musicなどの音楽サービス、7割に認知されるも利用率は1割切る - iPhone Mania

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クロース・マーケティングは「サブスクリプション音楽配信サービスの実態調査」の結果を発表しました。Apple MusicやLINE MUSIC、AWAといったサービスは約7割が認知しているものの、利用率は1割に満たないことが明らかとなりました。

Apple Musicなどの音楽配信サービス、66.9%が認知、利用率は7.9%

調査は、週1回以上音楽を自発的に聴く20_5dd89214d5f6a~69歳の男女を対象に2015年9月4日から7日にかけてインターネットで実施され、3,000件の有効回答を得ています。
 
Apple MusicやLINE MUSIC、AWAといったサブスクリプション音楽配信サービスは、66.9%が認知しているものの、週1回以上利用しているユーザーは7.9%と1割に達していません。
 
サブスクリプション型音楽配信サービスの実態調査
 
性・年代別に見ると、認知率は男女とも年代が若いほど高く、20代女性の認知率は83.0%となっています。
 
サブスクリプション型音楽配信サービスの実態調査
 
利用率は20代で高く、男性20代で13.7%、女性20代で12.3%となっています。
 
サブスクリプション型音楽配信サービスの実態調査
 
Apple Music、LINE MUSIC、AWAの3サービスで比較すると、認知度が最も高かったのはApple Musicで56.4%、僅差でLINE MUSICの54.4%、AWAは28.1%でした。一方、週1回以上の利用率は、最も高いApple Musicでも5.1%と、認知率のうち日常的に利用する「歩留まり率」は1割程度にとどまっています。
 
サブスクリプション型音楽配信サービスの実態調査

今後の利用意向は11.7%

現在、サブスクリプション音楽配信サービスを知らない回答者に、今後の利用意向を聞いたところ、全体では「ぜひ利用したい」1.4%、「機会があれば利用したい」10.3%を合わせた11.7%に利用意向が見られました。性年代別に見ると、各年代とも女性の利用意向が男性よりもやや高くなる傾向があります。
 
サブスクリプション型音楽配信サービスの実態調査
 
利用してみたい理由のトップは「新曲を聴けそう」と「懐かしい曲を聞けそう」がともに47.4%、「知らない曲を知ることができそう」が45.7%で続きます。一方、利用しようと思わない理由は「無料の動画配信サービスで十分」が28.0%、「現在活用しているもので十分」が22.0%などとなっています。
 
サブスクリプション型音楽配信サービスの実態調査

革新的消費者の利用率は3割、一般層の利用は1割切る

サブスクリプション型音楽配信サービスの実態調査
 
マーケティングで消費者を分類する「イノベーター理論」により分類すると、Apple Music、LINE MUSIC、AWAの3サービスの利用率は、イノベーターではそれぞれ3割程度、アーリーアダプターで1割強と、「革新的消費者」には受入れられつつあります
 
一方、「一般的消費者」に分類されるアーリーマジョリティやレイトマジョリティでは1割を下回っており、これらのサービスが浸透するにはまだ時間がかかると見られます。
 
サブスクリプション型音楽配信サービスの実態調査

Apple Musicの有料会員は世界に650万人、しかし日本での普及には課題も

最近、Appleのティム・クックCEOは「Apple Musicは非常に好調」と語り、全世界に会員数が1,500万人、有料メンバーが650万人いると明かしました。
 
最近公開されたアメリカの調査機関によるデータでは、Apple Musicは35歳以上の年代を中心に有料メンバーを獲得しており、若年層が無料サービスを中心に利用するのに対し、お金を払っても便利なサービスを利用したい年齢層から支持を得ているようです。
 
日本では、Apple Musicなどの音楽配信サービスに配信していない大手レコード会社も多いため、人気アーティストの楽曲が聴けないので利用を躊躇しているユーザーも多いように思えます。
 
今後、これらのサービスが日本で本格普及するには、日本の音楽業界が従来型ビジネスモデルから方向転換し、人気アーティストの楽曲を手軽に聴ける環境に変わっていくことがキーのように思えます。
 
 
Source:クロス・マーケティング
(hato)