ドコモ、第1四半期93.7万契約の純増達成 MVNO契約者増が貢献 - iPhone Mania

NTTドコモは本日午後3時に2015年度第1四半期の決算を発表しました。決算全体の内容としては前年同期比で増収増益を達成し、最終決算の上方修正にも含みを持たせる好調なものになっていました。しかし通信事業に限ってみれば、契約者が増加したにも関わらず減収となるなど、事業の不安定さを示唆するものになっています。

 

契約数

契約純増数は93.7万、前年同期比で2倍

NTTドコモはこのところ契約純増数で好調な推移を見せてきました。第1四半期もその好調を維持し、前年同期比で約2倍にあたる93.7万契約の純増を達成しています。おそらくこの数字は8月に入って決算を発表するKDDIソフトバンクの数字を上回るものと予想されます。しかし通信事業の売上高は前年同期比で278億円の減少となっており、契約者増加が売上の増加につながりませんでした。

 

契約純増数

 

これは増加した契約者の大半がMVNO(仮想通信事業者)との契約者であったためだと推測されます。ドコモの契約純増数がここ最近好調に推移していたのも、MVNOの勃興とそれら事業者が提供する格安SIM知名度向上による部分が大きかったのが事実です。このMVNO(との契約者)からドコモに入る収入は少なく、結果として契約者の増加が通信事業の売上拡大に繋がらなかったと考えられます。

KDDIソフトバンクの業績にも影響

しかしMVNOとの契約者増加(格安SIMの普及)の影響はドコモ以外にも広がっていきそうです。ドコモの契約者増加分にはauソフトバンクからドコモ系のMVNOへと乗り換えた契約分が含まれます。そのため93.7万という前年比2倍の純増数は他社の契約数を圧迫する要因となります。

 

それだけでなく、ドコモ、auソフトバンクは今後MVNOの料金体系と競争していくことになります。そうなれば月額料金は低下する方向に向かうと考えられ、利用者にとっては嬉しい反面、事業者にとっては収益性の低下という結果を招くことになりかねません。

 

業績を維持するという意味でも、今後ドコモやauソフトバンク価格以外の競_5dd89214d5f6a争軸を打ち立てていく必要に迫られそうです。
 
 
Source:NTTドコモ
KAZ
 
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