Appleの元Siri開発エンジニア、SamsungのSAMI開発に従事 - iPhone Mania

Siri
Apple音声認識型パーソナルアシスタント機能のSiriの開発を担当したソフトウェアエンジニアのLuc Julia氏が、インターネットに接続したさまざまな端末からデータを収集したり、配信したりするプラットフォームであるSamsung「SAMI」と呼ばれるプラットフォームの開発に従事していることが判明しました。
 
Julia氏は現在SamsungのOpen Innovation Centerの副社長として、インターネットにつながったさまざまな端末からデータの送受信を行う技術、「SAMI」(Samsung Architecture for Multimodal Interactions)の開発を行っており、8日にはその技術の初期バージョンを披露しました。

Siri、SAMIともにさまざまな端末での使用を想定

「SAMI」では、いわゆるウェアラブルコンピュータやスマートホームバイス、車載用デバイスなどのインターネットにつながった端末から情報を収集することができ、さらにこれらデータを標準化したデータとして送り込むことができるプラットフォームです。「SAMI」のデモンストレーションでJulia氏は体に付けたさまざまなフィットネストラッカー機器を取り付け、ステージ上で走り回りながら、一つのアプリでさまざまなデータを収集しました。

SamsungのSAMIは、Siri同様音声アシスタント機能を提供

このデモンストレーションで興味深かったのは、「SAMI」にはAppleのSiriのような音声アシスタント機能を装備していたことです。デモンストレーション後のセッションでJulia氏が「SAMI、今日のエクスサイズはどう?」とたずねると、「前もって予定していた今日のエクスサイズは終わりました」と音声で返事をしました。_5dd89214d5f6a

50社を超える企業とSAMIを開発

AppleのSiriも同様にデータを収集して配信するのですが、アシスタント機能はiOSに限られています。一方で「SAMI」はさらにオープンに端末を問わず機能を提供するようです。Samsungは現在、Fitbit、Pebble、Withingsなどを含む約50社を数える多くのパートナー企業とこの技術を開発しています。

Samsungはハードウェアカンパニー、ソフトウェア開発が課題

もともとSamsungはハードウェアに注力する会社であり、ソフトウェアの開発は得意としていません。世界的な特許裁判で争っているAppleからは残念ながらノウハウの提供を受けることは考えられませんから、Samsungが最も関心を寄せているのが、「SAMI」のソフトウェアの開発になります。Julia氏はこのような背景を承知しながらも、「未知の世界に挑戦したいし、Appleが提供するiCloudとは別の何かを提供したい」と語っています。
 
 
参照元Apple Insider
執 筆:リンゴバックス