Appleはなぜ「i」ブランドを封印したのか? - iPhone Mania

先日のアップルのメディア向けイベントにおいて我々を驚かせたのは、2つの新しい製品のネーミングについて、そのどちらにも製品名の頭に「i」という文字が付されていなかったことでした。
 
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iWatchではなく、Apple Watch

メディア向けイベントの前から、アップルが初のウェアラブルコンピュータを発表するのはないかとの憶測が出ていましたが、その名称は、iWatch、iBandといったように頭に「i」の冠をかぶせたものではないかと考えられていました。
 
_5dd89214d5f6a そのためメディア向けイベントの当日、「Apple Watch」という新製品の名称を聞いて少し驚いた方も多かったのではないでしょうか。
 
同様に、アップルのモバイル決済プラットフォームも、iPayではなく、「Apple Pay」であり、Appleのブランドが様々な方向に展開されていくことがうかがえます。
 

商標巡る紛争回避か?!

以前Appleの広報を担当していたKen Segall氏は、Appleは今後も新製品に、「i」という文字を使わないであろうと予測しています。
 
実際のところ、スティーブ・ジョブズも「i」という冠をiPhoneiPadを発売する際に利用するのに難色を示していたと伝えられています。そして今回、新製品のブランドに「i」という文字を使用しなかったことで、これが潮時であるとAppleは判断したと考えられます。
 
過去17年間に渡って、iPhoneをはじめ「i」ブランドの製品は様々な革命をもたらしてきましたが、Appleにとって不都合な点としては、「i」というブランドは必ずしもAppleの所有する商標ではないということです。
 
世界中の企業が頭に「i」を付けた商品を販売しており、今後もその流れは止まらないでしょう。今後、Appleが「i」と付けた商品を発売すると、様々な紛争を招く可能性があります。
 
その点Appleブランドは、もっとも価値の高いブランドの一つで世界中で愛されています。新製品にAppleブランドを付すことで、iブランドの製品を出すよりも法的な問題に巻き込まれずに済むといえそうです。
 
今後の新製品では「Apple」と冠するネーミングの商品がまた出てくるかもしれません。
 
参照元:BGR
執 筆:MIYA