ソフトバンク、米4位T-モバイルを4兆円の大型買収で合意! - iPhone Mania
ソフトバンクがアメリカ第4位の携帯キャリア、T-モバイルの買収で大筋合意したと2014年7月12日付けの日本経済新聞電子版が報じています。ソフトバンクはすでに米3位のスプリントを傘下に収めており、ベライゾンとAT&Tというトップ2を追撃できるポジションを手にすることとなります。国内3メガバンクと外国銀行5行による融資総額は4兆円に上る模様ですが、買収実現には課題も残されています。
米国の業界地図が「2強2弱」から「3強」へ
ソフトバンクによるT-モバイル買収のニュースは昨年12月に報じられて大きな話題となりました。今年6月上旬には、アメリカのメディアから買収合意との報道があったものの、孫社長は「コメントを差し控える」と否定も肯定もしていませんでした。
契約者数で3位のスプリントと4位のT-モバイルを合わせることで、上位のベライゾンとAT&Tと勝負できる規模となり、これまで「2強2弱」だった米携帯業界の勢力図が「3強」に塗り替わることとなります。
日本経済新聞の記事によると、みずほ、三菱UFJ、三井住友の国内3メガバンクとJPモルガン・チェース、ドイツ銀行などの外国5行が合計4兆円規模の融資を行い、ソフトバンクの子会社であるスプリントを通じて、T-モバイルの親会社であるドイツテレコムが保有するT-モバイル株を取得することで買収する方針です。
銀行団が融資を決めた背景には、ソフトバンクが国内の携帯電話事業で安定的に収益をあげており返済能力に問題ないとの判断があった模様です。
課題は米規制当局の動向か
買収にあたっての最大の懸念は米規制当局の動向です。買収報道がされた昨年と同様、アメリカの連邦通信委員会(FCC)や司法省が、携帯電話業界の勢力図が変わることに抵抗を持っているとの報道もあり、すんなりと決着には至らないと見られます。当局の承認には1~2年を要するとされていますが、シリコンバレーに拠点を構えた孫社長が今後、どう当局への働きかけを行うかにも注目が集まりそうです。
日本経済新聞によると、ソフトバンクはT-モバイル買収後はヨーロッパやアジアでの買収に打って出る可能性もあるようで、孫社長はこれまで以上に話題となりそうです。
ユーザーメリットとして新型iPhone確保が容易に?
ソフトバンクが規模を拡大することで、アップルなど端末メーカーへの交渉力が強くなり、毎年世界中で品薄となる新型iPhoneの在庫確保がしやすくなること、設備投資コストの低下による通話・通信品質の向上などが期待できます。
ソフトバンク子会社のスプリントは、アメリカで「白戸家のお父さん」をモチーフにしたCMを放送するなど、日本流をアメリカに持ち込んで話題を呼んでいます。ソフトバンクが世界の携帯業界に影響を与える日は遠くないかもしれません。
参照元:日本経済新聞
執 筆:hato